外壁リフォームにおすすめの人気素材

年月が経ち、マイホームの外壁の劣化が気になってきた方へ。
「外壁リフォームにはどんな方法があるの?」
「どの素材を選べばいいの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
外壁は、住まいを風雨や紫外線から守る大切な部分であり、家の見た目の印象にも大きく影響します。適切な時期に、最適な方法と素材でリフォームすることで、住まいを長持ちさせ、快適な暮らしを維持することができます。
この記事では、外壁リフォームの主な種類と、それぞれにおすすめの人気素材を分かりやすく解説します。
外壁リフォームの種類
外壁リフォームと一口に言っても、その方法は大きく分けて3種類あります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、既存の外壁の状態や予算、今後の計画に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
まずは、それぞれのリフォーム方法の概要を理解しておきましょう。
塗装
塗装は、既存の外壁の上から新しい塗料を塗る最も一般的なリフォーム方法です。外壁にひび割れや剥がれが少なく、比較的劣化が軽度な場合に適しています。この方法の最大のメリットは、費用を抑えられることと、工事期間が短いことです。また、豊富なカラーバリエーションの中から好きな色を選べるため、家の雰囲気をガラッと変えることができます。
しかし、既存の外壁材の劣化が激しい場合や、構造的な問題がある場合には、塗装だけでは根本的な解決にならないことがあります。塗料の種類によって耐久性や機能性が異なるため、ご自身の住まいに合った塗料選びが重要になります。
カバー工法
カバー工法(重ね張り工法)は、既存の外壁材を撤去せずに、その上から新しい外壁材を重ねて張るリフォーム方法です。既存の外壁材がモルタルやサイディングなど、ある程度の強度を保っている場合に採用されます。
この方法の大きなメリットは、廃材が少なく、工事費用や工期を抑えられることです。既存の外壁材を剥がす手間が省けるため、費用だけでなく、工事中の騒音や粉じんも比較的少なくて済みます。また、新しい外壁材が二重になることで、断熱性や遮音性が向上するというメリットも期待できます。ただし、既存の外壁材が著しく傷んでいる場合や、建物に負荷がかかることを避けたい場合には向かないこともあります。
張り替え
張り替え工法は、既存の外壁材を全て撤去し、新しい外壁材に交換するリフォーム方法です。外壁の劣化が著しい場合や、雨漏りなどの構造的な問題がある場合、または外壁のデザインを大きく変えたい場合に選ばれます。
この方法の最大のメリットは、壁の内部まで徹底的に点検・補修できることです。下地の状態を直接確認し、必要に応じて補強や断熱材の追加なども行えるため、住まいの耐久性や快適性を根本から向上させることができます。
一方で、既存の外壁材の撤去費用や廃材処理費用がかかるため、他の方法に比べて費用が高くなり、工期も長くなる傾向があります。しかし、新築に近い状態にリフレッシュできるため、費用対効果は高いと言えるでしょう。
外壁リフォームにおすすめの人気素材
外壁リフォームの種類ごとに、特におすすめの人気素材をご紹介します。それぞれの素材が持つ特徴やメリットを理解し、あなたの住まいに最適な選択を見つけるための参考にしてください。
塗料
外壁の塗り替えリフォームにおいて、塗料は住まいの耐久性や美観を左右する重要な「素材」です。塗料には様々な種類があり、それぞれ耐用年数や機能、価格が異なります。
以下におすすめの塗料を3つピックアップしました。
塗料 | 価格 | 耐用年数 | 特徴 |
シリコン塗料 | 2,500〜3,500円/㎡ | 10〜13年程度 | 現在の外壁塗装でもっとも一般的に使用されている塗料。コストパフォーマンスが良い。撥水性に優れているため、雨水や汚れを弾きやすく、防汚性も高い。色あせしにくく、美しい光沢を長期間保つことができる。 |
フッ素塗料 | 3,500〜5,000円/㎡ | 15〜20年程度 | 塗料の中でも特に高い耐久性を誇る高性能塗料。フッ素樹脂が持つ強固な結合力により、紫外線や雨風、塩害などの過酷な環境下でも劣化しにくく、塗膜の剥がれや色褪せを強力に抑制する。初期費用は他の塗料よりも高くなるが、耐用年数が長いのでトータルコストを抑えられる。 |
無機塗料 | 4,000〜5,000円/㎡ | 20〜25年程度 | 既存の塗料の中でもトップクラスの耐久性を持つ。燃えにくい不燃性や、カビや藻が発生しにくい防カビ・防藻性にも優れている。雨水で汚れが洗い流されるセルフクリーニング効果も期待できる。 |
塗料 | シリコン塗料 |
価格 | 2,500〜3,500円/㎡ |
耐用年数 | 10〜13年程度 |
特徴 | 現在の外壁塗装でもっとも一般的に使用されている塗料。コストパフォーマンスが良い。撥水性に優れているため、雨水や汚れを弾きやすく、防汚性も高い。色あせしにくく、美しい光沢を長期間保つことができる。 |
塗料 | フッ素塗料 |
価格 | 3,500〜5,000円/㎡ |
耐用年数 | 15〜20年程度 |
特徴 | 塗料の中でも特に高い耐久性を誇る高性能塗料。フッ素樹脂が持つ強固な結合力により、紫外線や雨風、塩害などの過酷な環境下でも劣化しにくく、塗膜の剥がれや色褪せを強力に抑制する。初期費用は他の塗料よりも高くなるが、耐用年数が長いのでトータルコストを抑えられる。 |
塗料 | 無機塗料 |
価格 | 4,000〜5,000円/㎡ |
耐用年数 | 20〜25年程度 |
特徴 | 既存の塗料の中でもトップクラスの耐久性を持つ。燃えにくい不燃性や、カビや藻が発生しにくい防カビ・防藻性にも優れている。雨水で汚れが洗い流されるセルフクリーニング効果も期待できる。 |
カバー工法
カバー工法は、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねて張るため、主に軽量で耐久性の高い素材が選ばれます。
特によく使用する素材は、金属サイディングです。ガルバリウム鋼板やアルミ、ステンレスなどが素材として使われています。
その最大のメリットは、非常に軽量であることです。既存の外壁に重ねて張っても建物への負担が少なく、耐震性を損ないにくいという利点があります。また、耐久性が高く、サビにくいため、長期間美しい状態を保つことができます。
デザインのバリエーションも豊富で、モダンな雰囲気から和風まで、様々なスタイルに対応可能です。断熱材が一体になっているタイプも多く、断熱性の向上も期待できるため、住まいの快適性を高めたい方におすすめします。
張り替え工法
張り替え工法では、既存の外壁材を撤去するため、様々な素材から自由に選ぶことができます。ここでは、特に人気の高い素材をご紹介します。
おすすめしたい素材は、窯業系サイディングとモルタルです。
窯業系サイディングは、セメント質と繊維質を主原料とした板状の外壁材で、日本の住宅で最も多く採用されています。その人気の理由は、デザインの豊富さにあります。木目調、石目調、レンガ調など、様々な質感や柄、色があり、どのようなデザインの住宅にも合わせやすいのが特徴です。
また、工場生産のため品質が安定しており、施工もしやすいというメリットがあります。耐火性にも優れており、住宅の防火性能を高めることができます。価格も比較的リーズナブルなため、デザインと機能性のバランスを重視したい方に最適な外壁材と言えるでしょう。
モルタルは、セメントと砂、水を混ぜ合わせて作る伝統的な外壁材です。職人が手作業で仕上げるため、自由なデザイン表現が可能です。継ぎ目がなく、サイディングボードのような目地がないため、すっきりとした一体感のある仕上がりになります。防火性にも優れており、地震の揺れにも比較的強いとされています。
最近では、モルタルにひび割れが入りにくいよう弾性のある素材を混ぜ込んだものや、ひび割れ自体を目立ちにくくする工夫が施されたものもあります。味のある質感や、他にはないオリジナリティを追求したい方におすすめの素材です。
まとめ
外壁リフォームには、既存の外壁の状態や予算、目的に応じて「塗装」「カバー工法」「張り替え」の3つの方法があります。
あなたの住まいの状況や、リフォームで何を一番重視したいのかを明確にし、最適な方法と素材を選ぶことが、後悔のない外壁リフォームを実現するための鍵となります。